Whatever choice you make

あたまのなかのことばたち

生きることの辛さ、チェスターの死について

Linkin Parkのフロントマン、Chester Benningtonが亡くなった。

といっても、Linkin Parkは「トランスフォーマー」の主題歌となった「What I've Done」と「New Divide」くらいしかまともに聞いたことがない。「What I've Done」は、PVに感動して何度も繰り返しみて、聞いたけれど。

 

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だから、チェスターの容姿のイメージは、このPVに映る姿で固定されている。

サングラスで表情はわからない。だから、あんなにやわらかい彼の表情には、亡くなったことではじめて出会った。

 

熱烈なファンというわけでもないくせに、昨夜はなんだか眠れなくなって、2ちゃんねるの洋楽板にあるLinkin Parkのスレッドをみたりして、ファンの方が思い思いに綴るチェスターやLinkin Parkに関しての言葉をつらつらと眺めて、「What I've Done」「New Divide」のPVをみて、最新作「One More Right」を聞いたりして、それでもなんだか眠れなくて、結局、「トランスフォーマー」の一作目をみた。

トランスフォーマー」はなぜか弟がはまって、映画2作とものDVDが家にあるのだ。

冒頭から、軍のシーンの比重がこんなに高かったっけ、とか、最近の映画の宣伝文句の傾向として、CGのすばらしさを謳うものと、反対に、CGなしでこれだけ撮影したというのが入り乱れてるなあと映画の内容から外れたようなことを考えながら、で、「What I've Done」は映画のどこで流れたんだっけと思っていたら、サムが初めて手に入れた自分の車(バンブルビーがトランスフォームしたもの)にミカエラを乗せ、ミカエラの自宅へたどり着いたその別れ際に、ほんのうっすらこの曲は流れていた。(エンドロールではフルで流れるけれども)そりゃ、この曲の印象が薄いのもうなずける。

 

映画を観終わってから、それでもなんだか眠れなくて(この時点でもう朝日はあがっているのに…)この機会にはじめて、「What I've Done」「New Divide」の和訳を読んだ。

どちらも、自分には過ちがあるという内容だった。

 

この自殺の原因として、こどもの頃の性的虐待だとか、親しい歌手の後追いがあげられている。それらは、たしかに自殺へ進む要因であったのかもしれないし、もっとほかに、問題があったのかもしれないし、なかったかもしれない。それはわからない。

「What I've Done」の歌詞は、PVにも描かれるように、人類がこれまで犯してきた罪、それらを受け止めて、それでも前に進むための前向きなものだと思っていたけれど、こうした現実を迎えたいま、なぜ人よりも多くの悲しみを背負っているかにみえるチェスターは、俺がしたことを許していくんだと歌ったのだろう。過去に間違ってきたのは彼ではないはずなのに。

 

最新アルバムに収録された「Heavy」も、チェスターの心の叫びだって言われている。すべてのことがなぜか重く感じられる、それらを手放したい、という歌詞は、彼が自殺したという事実を前提にして読めば、とても重い。

この歌詞に共感する人は要注意、なんて書かれたブログもある。

そうか、ふつうの人はここまで思いつめないのかと、自分とは違う他人の視点に気づいた。

かくいうわたしもいま、不安障害と診断され休職中で、陰鬱な気持ちだからだ。チェスターの死の前日には、狂ったように自殺の方法を検索していたりした。死後の迷惑が少なく、一番手軽な自殺方法は首吊りだという結論があった。首を吊って自殺した人たちの画像をたくさんみた。

 

かつてカート・コバーンが自殺したとき、oasisノエル・ギャラガーは、俺たちは永遠に生きるという歌を作った。今回のチェスターの死に関しても、家族、とりわけ自身のこどもたち、そしてファンのこと、社会的影響を考えると、自死を選ぶことはいけないことだと語る人たちがいる。それはたしかにそうだろう、そうなんだけど。

 

死んでからもとやかく言われることが、最も気の毒に思う。

歌は、残る。それを聞きたいと思いつづける人がいるかぎり、残る。